コンセプト
輪島塗の伝統的な技術を高度に凝縮した「夜の地球 Earth at Night」は、椀木地・曲物木地・指物木地・朴木地・髹漆・呂色・蒔絵・沈金の8部門からなる技術者たちが、それぞれの職能を存分に発揮して完成させました。その球体は宇宙に浮かぶ幻想的で美しい地球の夜景を表しており、漆芸にしか生み出せない深い黒に、蒔絵や沈金による金の輝きが地上の光を映し出します。
地球儀を眺めることは、世界を俯瞰で捉えること。対立や分断を超えて他者に思いを巡らすことの意味を、輪島の片隅から世界に向けて伝えていきたいとの願いが込められています。